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そうだったのハリスさん [ひとり事]

先日の夕方、図書館に行き、
館内でいろいろな本を物色していると
「僕は日本兵だった」(J・B・ハリス)
と言うタイトルが目に入り、
思わずその本を手にしてしまった。


ハリスさんと言えば、
ラジオの「百万人の英語」の番組で
鼻に掛かった独特の高い声を思い出す。

J_B_Harris_1-5070.JPG


(この写真は二十代であろうから、
 晩年の姿しか知らない我々には
 この写真は別人に見えてしまう。)

その容姿から
「米国人であるのに、やけに日本語が
上手い人だな」と
当時は漠然と思っていたのだが、
今から10年ほど前、
あの人がハーフである事を知った。


この「僕は日本兵だった」を読むと
父親が英国人で、母親が日本人で
ある事が分かる。

母親と2人で横浜に行き、
観劇の最中に関東大震災に遭遇した。
その時座ったのが、
たまたま2階席であったため
生き延びたとある。
2階席が崩れ、1階に落下した様だ。

そして、
第2次大戦の時期になり
その容姿から逮捕され、
父親の国英国に送還される直前、
彼は日本国籍を持っていて、
名前が「平柳秀雄」である事が分り
釈放された。

しかし、その直後
今度は日本兵として中国戦線に
送られてしまう。

そして、完全な日本人だったら
絶対にしない事を2回も
しでかしてしまい、
上官にこっぴどく殴られたが、
同じクラスの兵隊には
喝采を持って受け入れられたとある。


そして戦争が終わり、
戦後は旺文社の経営に関わる一方、
「大学受験ラジオ講座」(1952年~1995年)、
「百万人の英語」(1958年~1992年)
の講師を永年勤めた。

この頃、私は高校生で、
ハリスさんは、我々高校生の
ラジオでの英語の先生となった訳だ。


2004年に亡くなったとあるから、
ハリスさんがハーフである事を私が知ったのは
その時かも知れない。

images.jpg
 

この様に、自分が子供の頃に接した人たちが、
次々に亡くなっていくのは
寂しい事だ。


 


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コメント 3

藤野

2世で兵隊にも行ったとは知りませんでした。
まさかロイ・ジェームスもだったりして・・・
by 藤野 (2014-01-22 15:36) 

yamagtxp

藤野さん
こんにちは。

戦時中、ロイ・ジェームスも捕まり、
長野県の方にいたと聞いた事がある。

あの人は、御徒町近くの「オカズ横丁」のある
竹町国民学校で、伊東四朗の兄貴と同級生
だったんだってさ。



by yamagtxp (2014-01-23 12:12) 

yamagtxp

makimakiさん
ナイスをありがとうございます。
by yamagtxp (2014-01-24 12:10) 

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