浅田次郎の小説 [雑感]
10年ほど前に、
浅田次郎の「蒼穹の昴」を読んだ事がある。
小説を読んでいる内に、
次第に中国の清朝末期の模様が
目の前に浮かんできて、
感動に近いものを感じた事がある。
中国には昔から「科挙」と言う制度があり、
その試験に合格すれば、
誰でも中央の役人に登用される。
地方の若者が、
その試験を受けに行くというだけで、
将来を約束された彼を、
途中の宿泊地の名主自らが出迎え
厚遇するという。
昔から、日本や朝鮮やインドには、
確固たる身分制度があり、
その壁は越えられなかったが、
中国にはなかったようだ。
日本人の精神的な中枢は常に天皇であるが、
中国は過去に沢山の王朝が成立したので、
時代により中枢の対象が変化したからだろうか。
以前は、小説の値段が少し位高価でも、
読みたい本は必ず購入した。
しかし、10年ほど前のある時期、
小説の値段がみるみる高騰したため、
それに不可解さを感じ、
その時点で小説の購入は止める事にした。
そして、
今は専ら図書館を利用している。
先日は、
やはり同じ浅田次郎の「中原の虹」を
図書館から借りてきた。
「蒼穹の昴」では、弟の春児(チュンル)が
西太后お気に入りの宦官としてが活躍したが、
「中原の虹」では兄の春雷(チュンレイ)が
張作霖の部下として活躍し、
兄弟が再会を果たすという事だが、
今はそこまで読み進んでいない。
今後の展開が楽しみだ!
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