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「流れる星は生きてる」と「旅路」(3-2) [小説]

(3-1から続く)

昭和20年夏、
中国にいる藤原ていさん(母親と幼子3人)は
ご主人と離れ離れとなり、
無蓋貨物列車で新京から北朝鮮の宣川へ移動する。


無蓋と言う事は、
屋根がない貨車だから、雨が降ればずぶ濡れだ。

以前、
森繁久弥の経験談を何かで読んだ事があるが、
やはり彼等も中国からの引き上げ時に、
無蓋貨物に乗り、
同じ様に日本への逃避行を続けたとの事だ。


この家族4人の宣川の町での
毎日の生活が悲惨で、
子供たちの食料を求めて、乞食の生活まで経験する。

そして、
日本人集団が次々に栄養不足となり、
毎日の様に死人が出て、
その人たちを山に埋めに行くのが日課となる。

日本人同士の葛藤、餓え、朝鮮人からの迫害、
ソ連兵からの暴行などなどだ。

その後、ご主人とは再会する。

しかし、南朝鮮に向かう汽車は、毎日の様に
動いているのだが、情報がないので動きがとれない。
頼りになるのは噂だけだ。

そしてある日、
ついに汽車で南下する事を決意するのだが・・・。


(あと数日早くこの南下を決行すれば、
 汽車に乗ったまま南朝鮮側に行けたのだが、
 それは結果論。)

 P1280296-1.JPG


ソ連と米国の話し合いの末、
朝鮮半島の真ん中に軍事境界線が引かれてしまい、
38度線で朝鮮半島は南と北に分断される。

北から南下する汽車は、境界線の前までしか

行かれなくなってしまい、そこから先は歩くしかないのだ!

(3-3に続く)
 


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yamagtxp

makimakiさん
今日は。

ナイスをありがとうございます。
by yamagtxp (2014-01-31 11:12) 

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