SSブログ

後輩との出会い [青春時代]

 
話の時代は、
ずっと以前の学生時代に戻ります。
 
ある日の土曜日の午後の事です。
私は大学の2階の食堂にいました。
 
そこに、ギターを抱えた
同じクラブに所属する
後輩のSS君がいました。
 
彼は私に向かい、
「今日は浅草の親戚に行くんです」と
呟きました。
 
以前にもその話は彼から聞いた事があります。
 
彼の住む家は、大学からはかなり遠く、
栃木県から通学していました。
 
私がその話を聞くのは2度目でした。
 
私は何気なく、
「その親戚は、浅草の何処?」と彼に聞きました。
彼は「KMです」と答えました。
何かを感じた私は、
すかさず「親戚は何かお店でもやっているの?」
「ええ、花火屋です」。
 
そんなやり取りをしている内に、
私の頭の中は、ぐるぐると
捜査の回転をし始めました
 
そして、こんな結果に結び着きました。
 
「彼と私とは、
前の世代から赤い糸ならぬ、
花火でつながりがっている」と。
 
 
 
実は6月24日のブログに書きました様に、
私の本家は花火問屋なのです。
 
そのお店に、
私が子供の頃から出入りしている
Sさんがいました。
 
このSさんは、本家に住み込みで働いていて、
その後番頭さんになり、
現在は独立して
本家の向かい側にお店を出しているのです。
 
先ほどの、大学の食堂でのやり取りで、
「KMにある花火屋と彼の名字のS」が
ヒントになり、
「もしかしたら」とSS君に話したら
私の推理は図星でした。
 
SS君はSさんの甥っ子だったのです。
SS君は、私の本家で
番頭さんをしていたSさんの
妹の息子でした。
 
私はそれまで、
番頭さんのSさんが栃木の出身である事も、
ましてや、甥がいる事などは
まるっきり知りませんでした。
 
その後、彼の母親は、
私の母親も知っている事も分かりました。
 
同じ大学で、しかも同じクラブに所属していて、
ある日何気なく呟いたひと言から、
前の世代からの
彼とのつながりが分かりました。
 
 
卒業して20年後に彼と会った際、
「あれ以後、
それ以上の出会いはありませんでした」と
彼は私に呟きました。
 
以上、
「映画の一場面のような出来事」でした。
 
これが、
若い男女の間なら、
もっと面白い話に発展するのですが。
眞に残念な事でした。
 
 

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Cliff

こんばんは
ほんのわずかな期間ですが、私も一時、浅草の花火問屋のお世話になったことがあります。
夏は花火で、冬は人形屋さんになっていた記憶があります。
人間て意外なところで繋がっているものですよね。
by Cliff (2007-07-03 00:11) 

yamagtxp

Cliffさん、花火屋でアルバイトでもしましたか。
私も高校生の時にやりました。

30年ほど前、玩具メーカーに勃興期が訪れて
夏は花火、冬は何を販売しようかと言う問題に
なり、回りの店のほとんどが人形などの大物
玩具に向かいました。
しかし、本家は逆に駄菓子屋で売る小物を売る
専門店をめざし、回りからは時代に逆行すると
批判されました。しかし、大物を目指したお店は、
一時期は景気が良かったのですが、雨後の竹の子
状態だったのか、今はほとんどが潰れてしまいました。

数年前、TVの愛川欽也のアド街ック天国で、本家は
6番目にランクされました。
by yamagtxp (2007-07-03 22:42) 

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